はじめに
業務用エアコンの不調が続くと、「修理で直すべきか」「いっそ入れ替えた方がいいのか」と悩む方も多いのではないでしょうか。この記事では、修理費用の相場や交換との費用差など判断のポイントをわかりやすく解説します。
無駄なコストを抑えるためにはどうするべきか知りたいご担当者様必見です。
業務用エアコンの不調と修理の必要性

業務用エアコンの寿命は、使用環境によりますが、一般的に10〜15年が目安とされています。よく見られる不調には、次のようなものがあります。
・冷えが悪い・暖まりにくい
・異音・異臭がする
・電気代が急に上がった
・水漏れや結露が発生する
これらの不調を放置すると、修理費用がかさむだけでなく、最悪の場合は営業中の空調停止といったトラブルにつながることもあります。特に飲食店や厨房では、油煙や湿気が多いため、内部部品の汚れが蓄積しやすく、故障リスクも高まるでしょう。
業務効率や快適性を維持するためにも、早期の点検や修理対応が重要です。
修理費用はいくら?相場と内訳
業務用エアコンの修理費用は、故障箇所や機種によって大きく異なります。
修理の際に掛かる費用相場や、費用が高くなりやすいケースについてご紹介していきます。
代表的な修理内容ごとの費用相場
・軽微な修理(センサー・基板など)
センサーや温度基板、ドレンポンプなどの修理は、だいたい2〜5万円が目安です。点検費や技術料を含めると、3〜7万円程度になるケースもあります。・高額修理(コンプレッサー・熱交換器など)
圧縮機(コンプレッサー)や熱交換器といった主要部品が故障した場合、費用は10〜20万円を超えることがあります。特に圧縮機はエアコンの“心臓部”とも呼ばれる重要な部品で、交換しても再発リスクが高いため、「修理よりも入替えを検討するライン」と言えるでしょう。
修理費用を左右する3つの要因
1.機種の種類
構造が複雑なほど作業工程が増え、費用も高くなります。天井埋め込み型やビルトイン型は天井の開口や配管処理が必要なため、壁掛け型や床置き型より工事コストが高くなる傾向があります。2.設置環境
油煙や粉塵、湿気が多い場所では、部品の劣化が早く、清掃や交換に手間がかかります。厨房や工場などは特に高めの費用になりやすいです。3.メーカー・年式の違い
同じメーカーでも、年式によって部品の価格や在庫状況が異なります。古いモデルは部品調達が難しくなり、修理費が高くなるケースもあります。
これらのポイントを踏まえると、「古い・汚れやすい・特殊構造」のエアコンは、修理費用が高くつく傾向にあります。見積もりを依頼する際には、機種名や設置環境を詳しく伝えると、より正確な金額を把握できます。
修理と入替え、どちらが得?比較のポイントと判断基準
「修理と入替え、どちらが得なのか?」この問いに対しては、一概には答えられません。なぜなら、エアコンの状態や使用環境、コストの考え方によって最適な選択肢は変わるからです。そこで、以下のポイントや判断基準を参考に、自分にとって最適な決定を下せるように整理しておきましょう。
保証期間、部品供給期間の確認
メーカーの保証期間内であれば、無償修理や割引対応によってコストを抑えられることがあります。まずは保証書や購入時の書類を確認しましょう。
また、メーカーの部品供給期間は、製造終了後およそ10年が一般的です(例:ダイキン・パナソニック・三菱電機など)。この期間を過ぎると修理が困難となり、交換が必要になるケースもあります。使用年数が10年以上の場合は、メーカーの公式サイトなどで供給状況を事前に確認することをおすすめします。
短期コストと長期コストの比較
結論から言うと、一般的には保証期間内もしくは使用開始から7年未満の場合は修理、それ以上や修理費が10万円を超える場合は入替えを検討するのが良いでしょう。
・7年未満
主要部品の劣化が少なく、修理後も安定して稼働しやすい時期です。
→ メーカーの保証や部品供給も継続しており、再発リスクが低いと言えます。・10万円超の修理
多くの場合、主要部品の交換を伴い、他の部品も連鎖的に故障しやすくなります。
→ 数年以内に再修理や入替えが必要となるケースも少なくありません。・10年以上使用のエアコン
電気代が年間5〜15%上がる傾向があります。
→ 長期的には、入替えによる省エネ化の方が総合的なコスト削減につながることもあります。
このように、短期的な修理費用だけでなく、「再修理・電気代・稼働効率」といった長期的なコストも考慮して判断することが重要です。
修理・入替えの依頼と業者選び、見積もりのポイント
修理や入替えを依頼する際、依頼先の選定や見積もりの内容によって費用や対応スピードが大きく変わります。次のポイントを押さえましょう。
メーカー対応の特徴
・技術力・品質の信頼性が高い
・純正部品を使用できるため、修理精度が安定
・一方で費用が高めで、繁忙期は対応までに時間がかかる
専門業者(地域の施工会社など)の特徴
・費用や納期の融通が利きやすく、スピーディーに対応可能
・複数の機種やメーカーに対応できる点が魅力
一方、技術レベルや見積もり条件に差が出ることもあるため、実績や評判を確認することが重要です。
見積もりを取る際は、「工事費込み」か「機器のみ」かを明確にし、必要となる「諸経費(出張費や処分費など)」も含めて比較しましょう。修理・入替えそれぞれの見積もりを取り、内容を比較することで、最適な選択がしやすくなります。
まとめ|修理費用の目安は5〜15万円、長期コストも踏まえて判断を
業務用エアコンの修理費用は、「おおよそ5〜15万円」が目安です。修理は初期費用を抑えられるため、使用年数が浅い機器の場合は十分に延命できるケースがあります。一方で、入替えは初期投資が必要ですが、省エネ性能の向上により電気代や再修理のリスクを軽減し、長期的にコストを回収できる場合もあります。
判断の際は、年数・故障状況・運転効率を基準に、短期コストと長期コストの両面から検討することが重要です。まずは現状の機器を点検し、それぞれの見積もりを比較して、最も納得できる選択を行いましょう。
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